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2011年5月24日 (火)

ブラック・スワン《総括》

5月18日に「ブラック・スワン」について長々と思いの丈を綴りましたが、
その後もどうにもいろいろな思いがグルグル。
ようやく総括に至りました。

振り返ってみると、ツッコミどころ満載で楽しい映画だったな~…なんて
思ってみたり。何日か引きずる作品に時々出会いますが、
久々に鑑賞後、10日間もあれこれ考えた作品でした。

『白い私と黒い私の2役レビュー』 (ネタバレあり)

5月14日に鑑賞して、一旦文章に起こしたものの、
次から次へとこの作品への感想と印象が
めぐりめぐり、やっと総括してみようという気分に。

自分の職業柄、どうしても舞台芸術に
目がいってしまうので、いつもよりつい
頭が固くなってしまうのが困りもの。
でも、同時に映画ファンとして、思わず爆笑してしまう
部分も多々あり、私自身、「なにこれー!」
「なにこれーwwww」と両者入り乱れての鑑賞でした。


■白い私(職業人目線)と黒い私(映画ファン目線)、両者の感想

白:冒頭から最後までニナ(ナタリー)の踊りが汚い!
黒:役者ですから。それに、ボディダブルのCG処理が汚いんだよ!特に全身は我慢!

白:こんなメンタルの弱いプリマでどーすんの?!
黒:弱いから映画の主役にもってこいでしょ!

白:表現力がこの程度で、よくま~主役に抜擢されるわね。
よほど人材がいないバレエ団なんだろうな~。
黒:人材うんぬん気にするくらいならドキュメント映画を観ろ!

白:性的解放が黒鳥へのヒント(笑)
黒:いやいや、こここそ見せ場ですよ~。これがあるから男性客も呼べる!

白:母親のせいもいいが、バレリーナにするのにいくらかかってると思う?!
母親も歪んでるけど、ここまで育てた母親は実はすごいよ!
黒:歪んだキャラがいいんだよ。多少なりともこの歪みニナも似た部分あるし。
母親を正当に描かないことでドロドロになって面白いじゃん!w

白:自分ばかりが苦しい苦しいでちっとも観客のことを考えていない
ニナってプリマ候補として三流もいいところ。
黒:観客へのパフォーマンスまで含んで考えられる子は、
映画の主役として面白くありませーん。

白:リリーに怯えてばかりだけど、クスリのこと通報しちゃえば
アンダースタディの座も終わりなのに。
黒:通報したら映画が終わります。

白:舞台装置しょぼー!
黒:予算がないのでしょうがない。「バレエ映画」じゃないし我慢しろ!

白:なに、あの下品な黒鳥は!結局、化粧でごまかしてるじゃないか!
32回転のフェッテもあらら…だし。バレエって、人間離れしたテクニックが
人の心を揺さぶるのに、本当に人間離れして、鳥だよ、鳥!
黒:バカッ!人間離れしてく姿をCGで見せるのが山場でしょー!
れで更にゾッとするんだよ、観客が!曖昧なフェッテはテクニックや
CGの粗さをごまかすためでしょ。大人の諸事情に突っ込むな!

白:私、あんなマリ○ン・マ○ソンみたいな黒鳥やーよ…
黒:メイクさんに謝れ!あれは後世に残る「ネタ」…いや伝説となるのだよ!

白:ゲーッ!公演初日に死ぬのか!?これまた迷惑なプリマで…。
黒:死を感じさせるから大フィナーレなんだよ!
「劇的」って言葉を知らんのか、お前は!

…ってな感じで、常に2人の私が押し問答でした。



■実は男性に相性の良い映画?

この「精神絵巻映画」に、絶賛の声が上がるのも分かるのですが、
傾向として意外や男性の方が支持している声が多いような。

私の勝手な想像ですが、男性の多くはこういった「女の秘められた顔と姿」に
衝撃を受けるのでしょう。ストーリーは今時珍しくないし、演出も分かりやすい。
でも、女の持つ心情や、ふとした時の表情は男性には常に分かりにくいもの。
それがこれだけ赤裸々に綴られ、それをナタリーが体当たりしてるとなれば、
何か言葉では言い表せないようなゾクっとするものがあるのかしら…と。

逆に私は、やっぱり女の持つ顔や女同士の関係が、あまりにも型にはまっている感じで
面白みを感じませんでした。
性的描写もダーレン監督の男性目線の域がなんだかつまらない。
でも、きっとあそこは女性監督が撮ったら、男性にはあまり面白く映らないのかも。
性描写は実は監督の趣味が一番出るところかな~とも思います。

また、これ逆にジークフリート王子の座を狙うプリンシパル物語で、
ニナと同じような精神状態にした演出だったら、男性客は息を飲むどころか
笑っちゃう気もします。でも、女性客は食いついたりしてね(笑



■「バレエ」はひとつの手段にすぎない作品だけど…

欲を言えば、もう少し美しく撮って欲しかったです。
「バレエはそんなに興味ないんだな~」と思われる雑な演出が多々で、
残念でなりませんでした。でも、精神部分の描写こそダーレン監督の味なので、
端々に目をつぶることも、この映画を楽しむ方法の1つだと思います。

ニナの最期は解放という意味ではハッピーエンド。
でも、「明日からの公演の払い戻しとかどうするのー!」
怯えた私にはちょっと合わなかった。

「映画を観るということ」は、自分が常日頃大切に思っているもの、
好きなもの、嫌いなことetc
やっぱりいろいろ教えてくれるわ、と改めて思った1本でした。

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  • 試写会が当たり鼻血ブー!wずっと待ち続けた甲斐がありました(涙)

我爱你!李 連杰!

今後もJet作品のBD化が増えること願ってます( ^ω^ )♪

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