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2011年1月 6日 (木)

「マイレージ、マイライフ」

原題 《UP IN THE AIR》 2009年 アメリカ 109分

監督:ジェイソン・ライトマン 脚本:シェルドン・ターナー
出演:ジョージ・クルーニー(ライアン)、ヴェラ・ファーミガ(アレックス)
アナ・ケンドリック(ナタリー)

Maireji

私の好き好き度 |ω・)

『マイレビュー、マイライフ』 (ネタバレなし)

いつも映画を見ては即日にレビューをアップする
私ですが、久々に全く手を付けられない作品に
出会いました。そう、それが、この作品。

鑑賞から5日経ってようやくモヤモヤしたものを
文字にする気になりました。「もう書かなくてもいいや」
とも思ったのですが、やっぱり綴っておこう!

なぜ書けなかったかというと、

鑑賞後、ものすごく凹んでしまったんです。
ジョージ・クルーニーが演じる主人公ライアンと共に、終盤、
とんでもない虚無に陥ってしまった!!(汗

「観終わったら、なんだか元気が出ました!」
とおっしゃる方も多い中、久々に「元気…?でない…」の私。
この作品、観る方の人生経験によっては、鬱要素爆発!の可能性があります。

ハッピーエンド?バッドエンド?ううん、あるのは「現実」。
私はライアンのあの姿に、凄まじい生々しさを感じました。

映画といえども、人が傷つく瞬間や、落胆する姿はきつい。
でも、なぜ「きつい」と感じるかと言えば、脚本と役者が
それだけのものを私に叩きつけてきたということ。

ある家の玄関先で見せたジョージ・クルーニーの表情の変化。
私、あれに完全にやられてしまいました。
なんて悲しい目をする、いや、悲しい目ができる人なんだろう。
一緒に本気で悲しくなってしまった…ありゃ大ショックよー!
私でよかったら腕枕してやる!おいで!ジョージ!!(←バカ)

そんな訳で、5日経った今「これだけいろいろ考えさせてくれたこの作品はすごいね!」
と半ば絶賛に近い気持ちになってきました!サラっと描く毒とユーモア。
30代前半でこんな人生達観の脚本が書けるジェイソン・ライトマン監督に感服!

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しかし、これ、「絶対観てね!面白いよ!」と猛プッシュする系の作品ではありません。
どちらかというと、部屋の本棚にある「なぜか捨てられない1冊」のような感じ。
しょっちゅう読むわけではないけれど、好きなページ、好きな一行、好きな挿絵が
あるがために、なんだか捨てる気にはなれない密かな愛蔵書のよう。

「読ませて」って言われれば読ませるけれど、できれば自分1人で読みたい、
そして、感想など誰かと分かち合わなくてもいいんだ…という思いにも似ています。

ですから、未見の方には、「気が向いた時にどうぞ」としか言えませんが、
気にいったら最後、「人生バイブル」にも思えてしまう方もいるかもしれません。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


公開前、触れこみが「飛行機のマイレージを貯めるのが趣味の男」だったので、
勝手に「そのマイレージが貯められなくなってさあ大変!」のブラックコメディ
かと思っていました。(“ブラック”という意味では当たっていた)

しかし、監督を見たら「あぁ、“サンキュー・スモーキング”の人だ!」。

「サンキュー・スモーキング」も「タバコの話」と思いきや、
それ以上に大切なことがたくさん詰まった作品。
そして、やはりこの作品も「マイレージ」はライアンという男の生き方を
見せるための「ひとつの道具」でした。

でも、ただの道具じゃないんです。
「マイレージは貯められても、人間関係は貯めてこられなかった男」だなんて、
極上の皮肉じゃ~ありませんか!



また、それに絡んでくる女性2人、ヴェラ・ファーミガとアナ・ケンドリックも好演!
女の持ついろいろな顔、性格からにじみ出る考え方、振る舞い、
そして、男性が予想もしない強烈な一言…などなど、いろいろ面白かったです。
どちらもちょっと曲者だけど、なんだか憎めなかったな。
3人が互いに影響を受けつつも、甘い汁だけではない展開も憎い!

また、短いシーンながらも、J.K.シモンズやサム・エリオットが出てくるとつい見入って
しまいます。そして「本当にリストラにあった人たち」(撮影のために公募したらしい)
が所々に出演していますが、これがまた役者顔負けの語り口。リッ、リアルですわ…

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆


何かを積み重ねたり、貯めたりすることって、娯楽的な面白さや中毒性もあるけれど、
中には、イコール「自分の生き方」の積み重ねとなるものもあります。

私も含め、映画についてブログなどに書き綴っている皆さんも、
「書き続けている」ことが、楽しみであり、そして、時々、
自分がどんな人間か気付かされることもあるでしょう。

私もまさかこの作品で、仕事も恋もどーにもならなかったあの頃の古傷を
えぐられるとは思ってみませんでした(笑

そう、マイレビュー、マイライフ。

綴ることは、もう「私の一部」。
だから、やっぱりこの作品も綴っておきます。



リストラ代理店のエースとして、アメリカ中を飛び回るライアン。
彼が積み重ねたもの、積み重ねられなかったもの、そっと覗き見してみてください。
そこにあるライアンの姿は、もしかして、あなたの姿かもしれませんよ。

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  • 試写会が当たり鼻血ブー!wずっと待ち続けた甲斐がありました(涙)

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